アジア二次予選 バーレーン(ホーム)

[観戦記][日本代表]アジア二次予選 バーレーン(ホーム)
グループ3位に後退しての連戦。
勝てば楽になる戦いを負けて、勝たないと危機な戦いが始まる。
 
[スタメン]
     鈴木  高原

        中村 

三都主 中田 福西 加地

   中澤 宮本 田中

       楢崎
 
 
[前半]
序盤から日本が押し込む。
3-4-1-2の3-4の堅固な2ラインで攻撃を阻み、速攻遅攻織り交ぜて攻め込む。
特にラインの裏を取る鈴木の動き出しは、新たな驚きをもって迎えられたのではないか。
10分を過ぎると余裕をもってボールを回す様子がはっきりとしてきた。
12分に出会い頭にスライディングでボールを取ろうとした中村がイエローを貰う。
そのリスタートのカウンターをバーレーンがファールで止めてFK。
荒れてきたかな?と思っていたら。
素早いリスタートを阻止しようとボールの前を歩いていたサルミーンに中村がボールを蹴ってぶつける。こうして意図的なFK妨害が露になり、イエローを出させた。
このFK妨害は自分も草サッカーでよくやるから気をつけないといけない。
こうしていつものポゼッションサッカーでゆっくりながらも確実にFWに狙ったパスを出せるようになってくると、高原のボール喪失率の高さが目立つようになってきた。
21分にはボランチ中田→OH中村→FW高原とそれぞれのポジションにいながらパスのみでDFライン前のフリーなFWまでボールが渡るというポゼションサッカーの象徴的な攻撃が見られたが、高原がグランダーで来たボールを跳ねさせるファンタスティックなトラップミスを見せてチャンスを台無しにしていた。
35分には中村が2回連続ファールで止められ、カードを要求するとイエローがでた。
審判の心理読めすぎ、今日の中村はエスパーだ。
こうして、ゆったりとたゆたう日本のペースのまま攻撃しつづけ、カウンターを受けてもDFがきっちりラストパスをカットして(敵FW離していいのか?とも思うが)ド安定な空気を漂わせて前半は終る。
イランに負けた時は海外組(中田と高原ね)を入れると、こういういつもの「もどかしいながらも日本ペース」というのはできない(やらない)のかと思ったが中々どうして。
プレスプレス言ってるファンはこういう展開が嫌いなのだろうが、こうしてる間にセットプレーとかで点が入って勝つんですよ。親善試合だと退屈だが真剣勝負では頼もしい。
勿論、引き分けの香りも漂っていることは否定しない。
 
[後半]
後半はとりあえず交代無しに開始。
前半のペースは維持。
7分にはバーレーンGKが延々と倒れこみ、引き分けを意識させようと心理戦。
11分の鈴木の切り返しからのシュートはGKに飛んだがこぼさせて、あわやというシーンを生んだ。チャンスよりもこういうことができるようになった鈴木の成長に目を細める。15分にはタッチに流れさせようとしたDFを三都主が強引に体を回しこんでセンタリング、絶好のポジショニングの高原がペナ真ん中でボレーを放つが枠の上。
18分、中村の素晴らしい抜け出しから長距離クロス。GKがペナ外に誘い出されてボールに触れず、ただ高原は最初の競り合いでプレーが終ったと思っていたようで残念。
20分には三都主が単騎中央へ切込み、高原に横のスルーパス。切り返しにもたつきながらもグランダーシュートを放ったが、僅かに外。
中村・三都主のいる左サイドは完全に制圧。次々とチャンスが生まれる。
23分に鈴木→玉田と交代。さてこれから得点だ。
投入した玉田がいきなりファールを貰い、FKを得る。
このFKから中澤→宮本とヘッドで跳ね回ったボールをクリアーしようと、バーレーンの10番サルミーンオウンゴールを叩き込んでしまう。
やっと先制して1−0。
この後バーレーンはいっそうファールで止める傾向がでて、モハメドフセインがイエローを貰って次節出場停止。次節出場停止はこれで2人目。そして次も日本戦。
34分には足をとめて上がりを待つ中村にバーレーンDFは飛び込めない。やっとチェックにいったらFKを献上してしまった。なんというか今日の中村は風格を身にまとっている。
36分、FK守備で中澤に飛び込まれて痛んだサイド・モハメドが芝をぶん殴り、叫び声を上げつつゲームを切らないように必死で立ち上がる。彼らにとっての悲劇は僕たちにとっての喜劇なんだなぁと生暖かい目で見守る。
43分、DFライン前に素晴らしいクロスを入れられて胸トラップ一発から拭き向きざまに鋭いシュートを食らったが、楢崎がキャッチ。
48分、三都主がライン際でキープしたまでは良かったが、敵スローインになって帰り際手を出して妨害してしまい無駄イエローを貰う。ここで中村→稲本と替えたが、本当にワンプレーで試合終了。
 
鋭いカウンターを売りにして日本が中々点を取れなかったチームから点をもぎ取ってきたバーレーンだったが、3CBの前に4DHを並べてまず完全に封殺し、その後守備の枚数を減らしても中澤・宮本がラストパスをガンガンカットしてしまうとパーフェクトな守備。中田の運動量も脅威的だった。あとは昔のようなパスの精度が戻れば小野以上、現時点でも相手によっては・・・、または小野と並べて・・・と夢の広がるオプションだと思う。
中村は今日はビッグプレーヤーすぎ、って変な文章だな。
このままアジアレベルではゲームを呑んでかかる風格でお願いします。