第18節 大宮アルティージャ(A)

夏の六連戦、hot6も最終節。
助っ人外国人がスタメンに1人もいない大宮相手なら勝ち点3は義務。
この試合の前に関東を地震が遅い、スタジアムに向かっていた多くの人が電車に閉じ込められた。そんな日。
 
[スタメン]
      鈴木 野沢 
  本山        増田
     .フェル 青木
新井場 大岩 岩政   内田
       曽ヶ端
 
本日の日替わり欠場は小笠原。
そこには増田がそのまま入っている。
鹿島で最高の選手が欠けたが、他はほぼベスト。
相手を考えれば抜けた影響も感じさせずに戦ってほしいところ。
 
 
[J's−GOALのこの試合]
http://www.jsgoal.jp/result/20050100010220050723_detail.html 
 
[前半]
3分、ペナ左横に大きく展開されたボールを本山が追う。
2人を振り切って、中へ切り返した時。野沢がチョイと足を出してボールを奪い、本山がさっきまで使っていた左サイドへパス。
新井場が受けるが、クロスをDFに当ててしまい、跳ね返りに当たってゴールキック
本山のドリブル中のボールを奪ってしまう変わったプレーなども出しつつ、立ち上がりは後ろで回してロングボールという攻撃が目立つ。
大宮が中盤でキッチリ詰めてきている為だが、それでも1対1で交わせればとたんに押し込めている。
7分、右にドリブルで開こうとした鈴木が藤本に引っ張られて倒れる。藤本はイエロー。このFKはフェルナンド。壁が近いと文句を言って蹴るのが遅れたが、結局壁に当ててしまう。
大宮は押し込まれると必死にぶつかってファールを取られている。
9分にもFK。左サイドからは野沢が蹴る。本山がヘッドですらしてファーを狙ったが、枠を僅かに外す。
15分辺りから、組織的にプレッシャーをかけにくるエリアの外から落ち着いてロングキックを入れているのに焦れたか、大宮の2トップがボランチ辺りでのボール回しを追いまわしてくる。
18分、鈴木が自陣ペナ右横からドリブル開始。ペナルティエリア直前まで単独で持ち込んだ。
これでゴールを決めていればマラドーナロジェ・ミラの系譜につながったところだが、シュートはDFにあっさり阻まれた。
26分、敵陣で野沢がボールを受けると、ボランチ・OHが一斉に追い越していく。野沢の横パスは青木が一旦受けたが、相手がチェックにきたのを見て右の大外を走る本山に。
本山はペナルティエリアの角にDF二人を集めて、中へ切り返す得意のドリブルパターン。ペナルティアークに差し掛かるころには大宮DF陣は右に吸い寄せられており、その空いた左の大外に野沢がボールを要求しながら飛び出す。本山は浮き球でピタリと合わせる。テクニシャンの野沢は当然の様にピタッとトラップしてシュートをズドン。完全に崩しきって先制、1-0。
29分にも本山がペナルティエリア前でボールを持つと、大宮選手は全員本山を警戒してしまい、ペナルティアークでサイコロの5の目のような密集状態を作り出す。そのサイコロの角の方で鈴木と野沢がフリーでチャンスを待っている。ここは本山、上がってきた青木に戻して、青木はミドルシュート
シュートコースに立ちふさがってわき腹に青木キャノンの直撃を受けた斉藤は、タンカで外に運び出される。
その斉藤選手のために出してあげたボールを返してもらった時、突然大岩が膝をついて苦しむ。大岩も外に出る。
大岩はすぐに戻ったが、何だったんだろう。
(直前の練習試合を欠場しており、足首にトラブルを抱えているとのこと)
30分台に大宮が再三攻め込むが、教科書どおりにサイドからクロスを入れ続けても中で全然合わず、サクサクカットされる。
終了間際にペナルティアーク1m前でFKを与えてしまうが、藤本のキックは僅かに上へ外れた。
 
[前半終了]
攻守ともに安定した出来。
なんというか、久しぶりに愉快な展開。本山の坊主頭をいじらなきゃなんて気持ちは5分も立たないうちに消えてしまった。
前節見せたようなガス欠を起こさないかとちょっと不安もあるが、今節は1週間あるし前半から効率よく攻めているから大丈夫だろう。
ちなみに、前半のシュート数は7対1。素晴らしい。
 
 
[後半]
大宮は後半開始から西村卓朗三上和良と、DF同士で交代。
3分、高速ドリブルで突っかけてきた桜井と正面衝突してしまい、アリにイエローが出る。アリは傷んで一旦タンカで外に出る。
5分にはロングボールに飛び込んできた相手で接触し、曽ヶ端が一時倒れ込む、何とか点を取ろうと大宮も必死でぶつかってきている。
しかし10分。岩政と競り合った横山が腰から落ちて起き上がれなくなる。無茶をするにも相手は選ばないと危険だ。
12分、ハーフライン前からのロングボール一発で藤本が抜け出し、ループを狙うが曽ヶ端が何とか掻き出す。今日一番のピンチもこの程度。
16分、サイドに飛び出してきた桜井に対峙するのは岩政。簡単に足を出してしまって、中に切れ込まれシュートを被弾する。シュート自体は大フカシで危機でもなんでもないが、DFとして軽率すぎる。
その桜井はこのプレーの直後にクリスティアンと交代。
19分には、自陣からのFKを追ってペナ左に走り込んだ鈴木。当たりに来た冨田に格闘といった感じで倒し勝ち、中に切れ込んで1人交わしてシュート。
ファーに入った、と思ったらギリギリでDFのクリアに合う。
21分、クリスティアンからサクッと本山がボールを奪い、野沢へ。
野沢はドリブルでペナ正面に迫り、浮き球でDFの裏へ。
何故か岩政がDFの裏へ飛び出し、GK正面でトラップ。GKが飛び出してくるのより早く浮かしてボールはゴールに吸い込まれたが、オフサイド
22分、ハーフウェーラインからのFK。DFラインを中央まで上げて、相手陣内に押し込んだ形で蹴られた。右でアリが受けて増田へ。増田は左サイドにサイドチェンジ。大外で受けた野沢、本山とのワンツーでペナルティエリアに切り込み、左上隅へシュートを打ち込んで追加点。2-0と突き放した。本山の戻しはヒールパス、狭い所をよく崩したもんだ。
28分、大宮がゴール前でボールを奪ってカウンター。
藤本の飛び出しに正面からアリがスライディングを仕掛けるが、タイミングが早すぎて交わされてしまう。青木・増田がよく追ったが、クリスティアンの飛び出しにあわせたパスを出される。しかし、そのトラップ間際に曽ヶ端が飛び出し、ペナの外なのでスライディング。曽ヶ端が蹴ったボールがクリスティアンに当たり、ボールは転々とペナルティエリアを転がる。ゴールを僅かに外れて外に出たが、もう50cmズレて転がっていたら入っていた。
31分には上がっていた新井場の裏にカウンターのロングボールが出る。
クリスティアンが走り込んでいたがフェルナンドが対応して難を逃れた。
33分、ポカが目立ってきたアリを阿部に、直後に増田を深井にと2枚交代。
青木が右SBに入り、阿部がボランチに。
終盤に差し掛かり、大宮の当たりがラフになり、大岩・本山・曽ヶ端と次々に倒れ込むシーンが続く。
それでもしのいで、ロスタイムに時間稼ぎも含めて野沢→興梠と交代。
深井が切れ込んでシュートなども打ちつつ、繋いで攻めてぶつかりあって守ってるうちに試合終了。
 
[試合終了]
ひさしぶりにド安定な試合。
安心して楽しむことのできる、見所の多い試合だった。
地震でいけなくなった人は悔しさが増すだろうなぁ。
1試合干して教育したアリが微妙。青木の安定は常態となってきたのだろうか。
鈴木は代表から外されて奮起したか、いくつもの見所を作っていた。
野沢・本山の高スキルコンビも持ち味を存分に発揮。
相手が違えばこうはいかないだろうが、いい雰囲気で中断に入れて良かった。