第14節 横浜Fマリノス(A)

勝ち点で大きく引き離して首位に立っている状態では2種類の目的あると思う。一つは勝ち点を取りこぼさないことが命題の戦い、もう一つは追いつこうという意志を挫き、相手を叩き落す戦い。後者の試合では相手もこちらを引きずり落としてとって替わることを狙っている。
今回の相手はリーグ連覇中のマリノス、いわば決戦だ。
 
 
[スタメン]
      鈴木 アレックス 
 本山         野沢
     .フェル 小笠原
新井場 大岩 岩政   アリ
       曽ヶ端
 
好調だった青木を累積で欠いた為、小笠原を下げて野沢のOH起用。
面子的には揃っているが、青木の行っていた(主にアリの裏を)カバーリングが、攻撃面での活躍を期待されている小笠原にさせてチームの攻守のバランスが崩れないかと軽い不安はある。
 
 
[J's−GOALのこの試合]
http://www.jsgoal.jp/result/20050100010520050706_detail.html 
 
 
[前半]
立ち上がり、マリノスは早めにアリークロス・ミドルシュートと、打ち込んでくる。対する鹿島はその高さからはグランダーパスかドリブル。
鹿島の方があまりフィニッシュまでいけてないな、と心配していたところ、アリのドリブルが切られてスローイン。それを受けた鈴木が倒されFK。そのFKがクリアされてCK。
このCKは小笠原。大岩・岩政がフリーとなった地点に正確に蹴り込み、岩政が易々と決め、いきなり先制。4分に1-0。
その再開、早々に中盤でボールをトラップした小笠原の後方から奥が突進し、ジャンピングヘッドにいく際に肘を入れられて小笠原が倒れる。
14分、小笠原のボランチっぷりの確認。CBが中央により、新井場がサイドラインに張り付いた敵に寄せて、左サイドにスペースが空く。そこに出されたスルーパスに反応して飛び出した那須を追った小笠原。
激しいショルダーチャージで那須をよろけさせ競り勝ったように見えたが、接触でバランスを崩されていて転倒。立ち直った那須に至近からシュートを撃たれたものの、曽ヶ端がガッチリキャッチ。
飛び出しのケアの意識は十分、と。
29分、サイドのあまり深くない位置からのアーリークロスに、余り詰めず、放り込みを許している状態から。
ロングボールを左サイドで受けた大橋がトラップでライン方向に流れる。
そこで前述のように、新井場が余り詰めずに対峙した所でアーリークロス
岩政はマークをほっぽりだしてヘッドクリアに行くが、全然届かない。
岩政の裏でフリーになった大島が易々とヘッドで決めて失点。1-1、追いつかれた。
31分、本山が後ろから倒されてドゥトラにイエロー。
37分、FKの再開を邪魔してアレックスがイエロー、次節出場停止。何やってるんだ・・・。
42分、坂田の飛び出しに足を掛けてしまい、アリにイエロー。ニアに寄ったCBの裏に飛び出されるところだったし、これは仕方が無い。
ペナルティアークからのFKを献上してしまったが、奥が壁に当ててCKに逃れた。このCKで中澤と岩政のマッチアップを見ていたが、ボールが来なかったとはいえ、スッと裏に入られていた。
 
[前半終了]
横浜の激しく強い守備に苦しみ、特に野沢は消えてしまっている。
守備ではアリ・新井場ともに無理に高い位置では寄せていかず、アーリークロスを許している。中が強いからある程度放り込ましてもいいという判断なのだろうが、岩政が目測を誤っただけで失点してしまった。
巻き返すのは容易ではない。
 
 
[後半]
いきなりドゥトラアーリークロスからヘディングシュート被弾。曽ヶ端がなんとかはじき出す。クロスを上げる方向を切る選手がおらず(野沢が来ていたが、切った方向がマイナス方向)、岩政はあっさり前に入られて競り遅れていた。
6分に大島に飛び出された。新井場が振り切られ、大岩が止めに行ったが間に合わず、シュートを撃たれるが曽ヶ端がはじき出す。こぼれ球からクロスを入れられるが曽ヶ端がまた飛び出してはじき出す。拾って、逆襲というところでパスがつながらず、上野にDFライン前からミドルを打たれるがまたはじき出す。
ボールが濡れていてキャッチにいけない為に、ピンチをなかなか切れなかった。
18分、低く跳ねるボールがサイドから出され、坂田がスルーし、大島がトラップから一発反転でマークしていた岩政を交わして、最後は坂田のシュート。新井場が体にあてて防ぎ、CK。
そのCKで岩政の背後から中澤が飛び出して、ヘッドで決めた。
逆転され、1-2。
その逆襲でフェルナンドからの縦の浮き球を、ジャンピングトラップで流してペナ内に侵入した野沢。グランダーのシュートを打つが榎本に弾き出される。
25分、後ろからスライディングに行って、フェルナンドがイエローを貰う。
27分、新井場→阿部。鈴木→田代と2枚同時交代。
30分、本山→増田と交代。これはいいのか?
33分、鹿島の長いパス回しから、阿部がDFライン前の小笠原にだしたボールをダイレクトにアウトでペナ内に流すと、走りこんだ野沢がシュート。しかし榎本にギリギリで防がれた。
その後、フェルナンド・阿部のミドルがゴールを襲うが僅かに高い。
マリノスは35分に坂田→清水と1枚目の交代。
攻撃が機能し始め、野沢、田代の動きが目立つ。
44分、逆襲を防ぐプロフェッショナルファールで奥にイエロー。
ロスタイムに敵を背負いながら必死でパスを出した田代が倒れこむ。
後に知ったことだが、左膝前十字靭帯損傷で全治6〜7ヶ月。
最後のCKで曽ヶ端まで出てきたが、眼前のファールを見た増田が変な方向にヘディングして、試合は終了。
 
 
[試合終了]
激しく・したたかという、鹿島のストロングポイントで上をいかれた。
横浜のDFの集中、ボランチの献身的な運動量にやられた。
阿部が結構有用だったので、結果論で言えばスタメンでいけるところまで阿部で行くか、追いつかれてすぐに阿部を入れて小笠原を上げても良かったのではないか。
岩政のポカが目立った。CK以外にも視線の外へ回りこまれることがたびたび。
野沢は後半まで消えすぎ、後半の目だったシーンもFWの動きだった。もうFWになったんだなぁ・・・。
田代は今回も期待させる動きを見せたが、左膝前十字靭帯損傷。
次はアレックスとアリを欠いてまた苦しい布陣となる。